人類の無形文化遺産-組踊- 宮里祐光氏
7.朝薫の五番
- 玉城朝薫は組踊を五題、創作しました。これは「朝薫の五番」とも言われていますけれども、今日演じていただく「二童敵討(にどうてぃちうち)」、これは読みにくいですね。例えば「にどうてきうち」と読むこともできますが、沖縄の方言としては「にどうてぃちうち」と読みます。
- それから「執心鐘入(しゅうしんかにいり)」、「かねいり」と言いそうですけれども「かにいり」。「銘苅子(みかるしー)」は、「めかるしー」「めかるこ」とも言いそうですけれども、そうではないのですね。「女物狂(うんなむぬぐるい)」は「おんな」と言いそうですけれども、「お」が「う」に転じて発音しますから、「うんなむぬぐるい」と言います。「孝行の巻(こうこうのまき)」、これは「孝行の」の「の」が「ぬ」になっています。これが朝薫の五番と言われているわけです。
- この作品が朝薫の五番ということで、演じる人たちは、王府に勤務する士族とその子弟で、当時はすべて男性であったということです。組踊ができてからは、中国の使節が訪れるたびに、王府の士族により演じられてまいりまして、芸術的にも洗練されてきたのです。
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