首里城の復元と沖縄の文化 高良倉吉氏
1.私の琉球史探求 (5)琉球王国という存在
- まず、その1番目のテーマに関する問題として、4ページを見てください。
- ちょっと見づらいかもしれませんが、沖縄県という県は、地図で表現するとこのような広がりになっています。左手に東シナ海という大きな海がありまして、その向こうは中国大陸ですけれども、沖縄から南のほうに行きますと台湾があって、台湾からさらにその先は東南アジアの世界ということになります。
- 東のほうに大きな太平洋が始まっておりまして、その北のほうに目をやりますと、現在鹿児島県ですけれども、与論島から始まる奄美の島々がある。そして、奄美の島々を過ぎてさらに北に行くと、トカラ列島という島々があります。
- 私は3年ほどかけて、このトカラ列島の調査をしたことがありまして、大変面白い歴史を持った島ですけれども、火山活動でできた島々です。このトカラ列島の一番中心的な島は中之島という島ですが、そこに海抜が1,000メートル近い御岳という山がありまして、いまでももくもくと煙を吐いている島です。
- かつて、この海を行き交う船乗りたちが海上交通の目印にした重要な島が、このトカラ列島。しかし同時に、非常に危険な海域でして、昔、トカラは七つの島、七島灘という非常に荒々しい海域でもあって、船乗りたちの記録を読んでみますと、ここを通過するときに、いかに緊張感を持って船を操ったかということが記録に書かれております。
- トカラ列島をさらに北に行きますと、ここにありますように屋久島、種子島という島を通過して九州に至るという。そこからは日本の本土の世界になっていくわけです。
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