戦中・戦後の子どもの視点からのオーラルヒストリー 仲本實氏
9.米兵の態度がだんだん険悪になる (4)恐ろしい目に遭う
- 仲本先生
- それで山の中に逃げて、茂みに隠れておったんですが、このときの恐ろしさっていうのは、もう大変なもんですね。人間というのは、あんまりびっくりするとね、胃が鳴くんですよ。胃。ぐうっ、ぐうっといって。
- と、茂みに隠れておっても、これがうんと大きな音で、くう、くうと鳴くもんですから、もう、おなかを押さえて押さえて、こうやってるんですが直らない。そのうちに、ばさっ、ばさっと人が来ると、あいや、もうこれ、もうってやっておったら、その、ばさばさっと来た人が、そのお兄さんだったんです。
- それで、うん、お兄さんもね、みんな散ったは散ったんだけど、僕がいないもんだから。私もいちがん、一番びっくりしてますから、出ていかないの。それ、びっくりしてるもんだから、探しに来ておったんです。まあ、それでね、ものすごく、もうほんとに怖い思いをしましたね。もうこんな思いは二度と、もうやらんどと言ったんです。
- そしたら、この撃たれたおじ、おじさんは、結局ひっくり返ったと思うんですが、アメリカさん、電灯つけても見えなかったから逃げたんでしょう。と思ったら、結局ね、やっぱり撃たれとって、逃げていって、別の山の上、頂上のうち行って、そこで倒れておった。
- そこをこの、若い人たちが帰ってくるときに見つけて、それを担いできてあったんですが、ちょうど肩を撃たれていましてね。これからここに出てましたが。まあ、そんなことがあったし、恐ろしい目に遭いました。
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