戦中・戦後の子どもの視点からのオーラルヒストリー（仲本實氏）

９．米兵の態度がだんだん険悪になる

戦中・戦後の子どもの視点からのオーラルヒストリー
仲本實氏

９．米兵の態度がだんだん険悪になる
（５）米兵による婦女暴行

仲本先生

それから、婦女暴行があったですね。と、私たちがこの山に隠れていますとね、ここ、ここは山田城址なんですよ。その山田城址の上で、大きな声で、女性がもう大きな声で叫んでる。泣き叫んでる。「助けて」って言ってね。だから、暴行してるんですよ、３名で。

だ、二人は鉄砲持って、周囲を見張ってるし、一人は何か暴行してるらしい。そこまでは見えませんでしたけども、まあ、そんなことしてる。そして、後が怖い。あの、後での話なんですけども、その、よ、おばあちゃんと子どもと、もう一人誰かいたんですが、この３名が一緒に隠れておった。

このお父さんは、うちの若い人と一緒になって逃げていた。隠れていますね。そしたら、子どもを渡せといって言われて、この奥さん、仕方がないから、おばあちゃんに子どもをあげて、で、引っ張られていったわけです。そして暴行されてるわけですね。

そしたら、このお父さんは、帰ってきて自分のとこ行ったら、奥さんが引っ張られとるということを聞いて、また僕のところに、その僕たちのところに帰ってきたんですよね。

こんなことになってるといって、あの、来ているんですが、しかしみんな、みんな見ているんですよ。いや、もう、こんな世の中や、あれするなと。あの、悲しむなということで、みんなでこう励ましておったんですよ。

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【参考資料】