戦中・戦後の子どもの視点からのオーラルヒストリー 仲本實氏
9.米兵の態度がだんだん険悪になる (6)二人の兄弟殺される
- 仲本先生
- それから二人の兄弟がね、いたんですが、たくさんの人なんですが、ここの壕だけは見つからないんですよ。全部見つかって、結局われわれ、昼は山に行くわけですよね。
- ところが、ここだけは、もう全然見つからないでいたのが、ところが、その日に限ってね、全部いるところにアメリカさんに見つかっちゃった。
- そしたらね、そこに若いお父さんが二人いたんですよ。兄弟。その二人引き出されて、別のところ行って殺されたんです。そして、まあ、そこの子どもの中には僕の友達もおったし、それから、僕の同級生の女の子もいたんです。もう、ほんとに大変だなと思ったんですが。
- まあ、こういうふうにしてね、もう恐ろしくなったんですね。もう人が殺されてる。女子を見られると、あの、暴行されるというような感じてね。だんだんだんだん、こう、アメリカさんの態度がおかしくなってきてる。
- それで、結局、その、その辺に散らばっておった人たちがね、代表が集まってきて話をしたんですね。もう、これ危ないから、石川へ行こうかと。石川の収容所行こうと。
- というので、じゃあ、どういうにして、みんなでそれぞれ行ったらね、これ危ないから、ちっさい子どもと、それから、こんなに腰の曲がったおじいちゃんと、二人で代表で行かすんですね。
- すると、この二人はむしろを担いで、この、いまの58号線、山田から下に下りて、58号線を堂々と歩いていくの。そこはアメ、米軍のトラックが行き交ってるんですけれども、そこのところを堂々と歩いていくんですね。子どもとおじいちゃんですから、そこを通ってる連中も全然気にしない。
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