戦中・戦後の子どもの視点からのオーラルヒストリー 仲本實氏
9.米兵の態度がだんだん険悪になる (3)父親を殺された一家
- 仲本先生
- しかし、まあ、そのころからですね、そのアメリカさんのあれが、態度がね、だんだん険悪になっていくんですよ。険悪になってきてですね。ある日、その、やっぱり僕たちはいつも、その、高いほうにいるんですよ。
- 低いほうにいると、情勢が分からないんで、高いほうにおって、高いほうから見え、こう見てるんですね。で、見ておったら、下のほうで、ずっと下のほうで、バシン、バシンってその、何か人間でもたたくような、木の葉でたたくような音がするの。
- あれといって見たら、何かアメリカ人らしい人が、何かその、沖縄の人らしい人が、そこでいるんで。そして何か、大きな声で、あの、英語みたいなん、しゃべってるみたい。
- それから、何か人の、沖縄のこの人たちの声も何か聞こえるみたいで、それを見ておったんですが、しかし、はっきり分からないんですそのうちに、バンバンバンとやったんですね。それからしばらくしたら、そっから3名上がってきたんです。
- 女の子二人とおじいちゃんと。で、女の子の上のほうが、ちょうど僕とおんなじ年だ、でした。聞いてみたら。おんなじ年で、その、女の子、ちっちゃい女の子はね、八つとか言ってました。8歳とか言ってましたから。
- そうすると、そのおじいちゃんと3名、上がってきたんです。そして、どうしたんだと聞いたら、あの、国頭のほうから読谷を目指して、そのお父さんと4名で来たと。
- そして、そこで昼になったんで、そこの一番、この、深いところ、見えにくいところに隠れていた。隠れておったらアメリカに見つかってね、そしてお父さんが殺されたんだが。
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