戦中・戦後の子どもの視点からのオーラルヒストリー 仲本實氏
9.米兵の態度がだんだん険悪になる (4)恐ろしい目に遭う
- 仲本先生
- まあ、それから、かなり安心してましたね。まず、鉄砲が鳴ったから若いもんが来ない。それから、おじいが逃げても撃たないということですから、安心していたんですが。
- ところがね、また来たんですよ、二人。まき、まきを担いで、まき当番。この人ね、一番前になっておったおじさんはね、すぐ見つけたわけですよ。もう仕方ないから、まき下ろして帰ってきた。後ろの人も見たんですよ。
- 見たらね、彼は逃げられると思ったのか、これ静かに下ろしてね、おしっこするみたいに、ま、後ろを向いて、向こうに、要するに来た方向に向いてるんですよね。それを、それを、こっち側に座っとったアメリカさんがバンバンと撃ったんです。
- そしたらね、何か変な声を出してね、その、こう、溝になってましたから、そこに倒れたと思ったんですよ。倒れたと思ってやったんです。「あいや、撃たれた」といってやったんですが、アメリカさんもすぐ、そのころから電灯をつけて、そこを探したんだがいない。ところが、血の跡がある。
- 血痕を探していったんですが、しかし、もう夜ですから、アメリカさんだって怖いんです。遠くまでは追っかけていかない。しばらくしたら引き返してきたの。引き返してきて、われわれに銃を向けたんですよ。自動小銃と。
- そしてこの女を、女性を後ろにして、女性を後ろにして、そして僕らに向かって、こうして後ずさりしながら帰っていったんですよ。
- こうしたんでね、私たちはもう、もう、今度殺されると思って、そこへ4名座っておったんですが、その、後から入ってきたおじさんと5名になっていますよね。そして、ぱあっと逃げたんです。と、彼らはこうして行ったんですね。
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