1.見張りをする
そのうち、ほかのところで全部捕まって、どっか連れていかれたよという話が聞こえてくるわけですね。それで、これは大変だ。うちもそのうちに引っぱられるぞということになって、監視を立てようと。来たら逃げようということになったんですが。
それで、ちょうど年ごろが6年生になっていますよね。それと、これからよくお兄ちゃんと言う子がいるんですが、この人がもうすごくお世話になっておって、いつも金魚のうんこみたいにくっついているお兄さんがいたんですが、この人と二人。
なぜかというと、この人はね、体が僕と同じぐらい。僕よりちょっと大きかったですかね。ものすごく小さくて、防衛隊に行けないんですよ。5歳年上なんですよ。5歳年上なんだが、防衛隊に行けない。同級生はみんな防衛隊に行っているんですね。彼だけは行けなくて、子どもみたいに、僕らと一緒にいるんですが、二人が監視役なんです。そして、木の上に登ったりして見ているわけです。