戦中・戦後の子どもの視点からのオーラルヒストリー（仲本實氏）

６．4月1日米軍上陸

戦中・戦後の子どもの視点からのオーラルヒストリー
仲本實氏

６．4月1日米軍上陸
（５）米軍との出会い

仲本先生

えー、私たちはその避難小屋と防空壕の、行ったり来たりしながら暮らしていたんですが。上陸しても。ある日ですね、突然その米軍が来たんですね。

４名。４名来たんです。そうすると、もう逃げる暇ないんですよ、みんな。それから、逃げるなとも言ってるから。もう見つかってるわけですから、逃げないわけです。

そうしたら、そこの中へ入ってきましてね。そしてそれがね、ものすごう親切なんですよ。もう、にこにこ、にこにこして。そしてその、先ほどヌンドゥンチのその妹さん、ちょっと髪が、ちょっと縮れておったんですね。おかっぱの髪が。

この子を見てね、自分のポケットから写真を取り出して、あ、これ、うちの子に似てると。というふうな、か、感じのお話をしてるんですね。話は分からんけども、動作で、そういうようなことで。

そしてかわいがって、お菓子なんか、あげるんですが、誰も食べない。あの、毒が入ってるだろうということでね。そしたら、自分でこの、こう割ってね、食べてから、「はい」と言いながら渡したんですが。それからは、全部喜んで食べたんですが。

もう、あの、だんだん打ち解けてくるんですね。そして、うちのおふくろなどは、えー、片言の英語で「チョコレートちょうだい」とかさ、そんなこと言って、その、チョコレートをもらって私たちにくれたりしていました。

まあ、とにかく和やかで親切だなと。最初、殺されると。鬼畜米兵ですからね、相手は。しかし、こんなに、あの、もうみんな目を見張ったんですね。

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【参考資料】