沖縄修学旅行おぅらいデジタル・アーカイブ
平和への願い

戦中・戦後の子どもの視点からのオーラルヒストリー(仲本實氏)

6.4月1日米軍上陸


戦中・戦後の子どもの視点からのオーラルヒストリー
仲本實氏

6.4月1日米軍上陸
(2)父との別れ

仲本先生
で、父は、たしか昭和の20日か、ああ、20年の3月の30日か31日だったと思いますが、ところが、あの、これも定かではないんです。ただね、その父の部隊は、えー、3月の27日に移動してます。首里のほうに移動してますから、あの、3月21日には、ああ、27日には、みんな、その引っ越したという証言はあるんですけれども。
ところが、うちの父は車持ってましたんで、トラックの運転手ですから、残務整理か何かで来ただろうと思うんです。30日か31日だと覚えてますが、えー、そこに、あの、父が訪ねてきたんですね。そのチビチリジャクの、そのガマの中に、にいるころ、訪ねてきたんです。
で、父の教えたことがあります。「アメリカは女、子ども、年寄りは大事にする国だから、もし見つかっても抵抗したり、逃げたりしてはいけないよ」と。「手を挙げて、えー、壕からでな、で、出るように。それ、その代わり、逃げたら撃たれますよ」と。これを、あの、母にうんと言ってました。強く。
だから、来たら、結局捕虜にならんとか、あの、当時のほら、あの、死んでも絶対に捕虜にならんとかいうのがあるんですけれども、父はですね、その一番最後に来た日に、こういったことを言ってるんですね。絶対に逃げるなと。そして、手を挙げて出なさいということを言ったんです。
で、まあ、私たちはそれをぼけっと聞いておったんですが、まあ、それが後で、役に立つようになりますけれどもね。

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【参考資料】

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