沖縄修学旅行おぅらいデジタル・アーカイブ
平和への願い

戦中・戦後の子どもの視点からのオーラルヒストリー(仲本實氏)

6.4月1日米軍上陸


戦中・戦後の子どもの視点からのオーラルヒストリー
仲本實氏

6.4月1日米軍上陸
(2)父との別れ

仲本先生
そして、「もう敵が来たよ」と言ったら、みんなわあっと、もう大変だと、もう、あの、びっくりしてね。もう言葉も出ないというような感じでしたよ。
そして、そのうちね、ぼつりぽつりと話が出まして、えー、「おい、この際だから、もうこっちから逃げよう」と言う人、それから、「逃げたってしようないじゃん、もうここまで来てるんだから。ここでもう、あの、自殺でもしよう」と。ということで、お話をしていました。
そのときに、うちの母は、非常にあの、自信満々と言っていました。うちのおやじがそういうことを言っておったと。
アメリカは、という国はね、女、子どもや年寄りをうんと大事にする国だから、あの、殺したりしないよと。だから、手を上げて出なさいということを強く言われておるんで、それで、母は皆さんにそういう話をしたんですね。それで、まあ、少し落ち着いたんです。
落ち着いて、その日はですね、結局、その防空壕が見つかることもなく。それと防空壕のちょっと、20、30メートル離れたところに避難小屋つくってですね、そこで、ね、あの、煮炊きをしておったんですね。そして、あの、空襲がひどくなると防空壕に入る。それがひどくならないと、避難小屋へ行くという暮らしをしていたんですが。
その避難小屋の後ろのほうを、このべい、米軍は通ったんですけれども、幸いにしてその日は、その避難小屋も、あの、防空壕も見つからなかったんです。そして、みんなほっ、ほっと安心したんですが。

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【参考資料】

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