沖縄修学旅行おぅらいデジタル・アーカイブ
平和への願い

戦中・戦後の子どもの視点からのオーラルヒストリー(仲本實氏)

4.再び山田国民学校へ


戦中・戦後の子どもの視点からのオーラルヒストリー
仲本實氏

4.再び山田国民学校へ
(4)昭和20年10月10日の空襲

仲本先生
で、後でこの兵隊さん来ていたんですが、「いやあ、3機か4機落としたよ」っていうので言ってましたが、まあ、これはほんとかどうか分からないんで。まあ、そんなに落としたかな、どうかなと思うんですけども。まあ、そんなことがありました。
ええと、それからですね、そのころから、その後です。あの、飛行機がよく来るんですよ。たぶん偵察だと思うんですが、あの、B24というのがありますね。あるいはB29というのが、ずっと上空からあの、えー、飛行群をしながら、そう、歩くんです。あの、飛んでるんですね。で、これに大砲撃つとか何ということは、もうほとんどないんですね。もう、空を自由に、こう飛んでるんです。
その中でね、このB24というやつ。この尾翼が二つ立ってる、あの、飛行機があるんですよ。わりと大きくて。これ、あの、武装がひどいんですよ。後ろから撃てるし、い、下から、下に撃てるし、上に撃てるしね、前からも撃てるしね。もうとにかく、すごい武装をした飛行機で。B20。その代わりね、か、あんなに大きいけどね、よく利くんです、これが。ええ。あの、上がったり下がったりがね。
そうすると、ある日、その友達と、その、山ん中で、ここなんですが、この、えっと、これで言うと、えー、この山田のヌンドゥンチがありますね。ヌンドゥンチ(祝女殿内)のうちは、こっちはこう道路になっておって、道になっておって、小さな道になっておって、まあ、馬車ぐらいが通る道ですよね。で、ここのほう。ここの山の上で、あの、友達と草を刈りながら、こう、遊んでおったら、このそこ、すぐ海ですね。海で、あの、B24がね、ブーンとなって、バリバリバリとやってる。上ったり下りたりしてるんですよ。急降下してね。
それで見たらね、そこ、船がいるんですよ。その船は、さっき言った、その、桟橋から出たばっかりで、その、どうしてそこにおったかというと、防空壕はね、そのころからは、今度は島尻にみんな持っていくんですよ。防空壕の、この枠木に使ったやつは。
最初そこで、その、山田の山の中でつくったんですが、そのころからみんな取り払って、その枠木をですね、船に積んで島尻のほうに行くわけです。で、その、一晩中かかって、これをいっぱい積んだんです。船の中にね。青年団が集まって。その船だったんですよ。それをバリバリバリッとやってるんですわ。
そのころちょうど、あの、戦闘機がね、ゼロ戦が2機、このこれがやってるとこが通ったんですね。「いやあ、しめた。これはやるぞ」と、こう言って、その、おったんですがね、ところがね、全然知らん顔。ぺえっと通り過ぎた。それで結局、下のものは爆発して沈みましたけれども。

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【参考資料】

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