戦中・戦後の子どものオーラルヒストリー
仲本實先生のオーラルヒストリー

参照リスト   (食生活)

食事 食事 食事

1.石川収容所での食生活  2.貴重だった食べ物   4.ソテツを使った調理法

3.ソテツの加工

 結局、食料がないもんですから、どうしてもソテツを使います。そのソテツはですね、何も戦後始まったもんじゃなくして、沖縄ではね昔もこのソテツは使っておったそうです。食料難の時代はね、昔もソテツを使っていました。これがソテツですね。これがソテツを切り倒したものですね。

 これを切ったらソテツの中ができますね。それから次、ソテツを切っているとこですね。切ったのがこういうのになりますね。これをいくつかに分けます。そして、皮を剥きます。こういうふうにナタで皮を剥きます。

 そして、その次が皮を剥いた状態がこうなります。要するに周囲を全部とっちゃって。これぐらいありましたかな。それをさらにカマで表面をまだ削っております。これがね、さっきの1m20cmぐらいのソテツの実の三本に切ったやつですね。皮を剥いて三本に切ったやつ。そして、これをさらに縦に割ったり横に切ったりして、要するにすりやすいような状態。(略)

 先程の沈殿をしたデンプンを日干しにしまして乾燥したのが、こういうふうになります。こんなふうになりますね。

 それから、手で握るんですね。こう握って団子状に作ります。団子状に作って、干しますとね、こんな格好になります。結局、これが先程の1m20cmぐらいの半分の絞り粕。これがデンプンですね。絞り粕は割と多いんですが、デンプンはかなり少ないですね。こういったようにしてソテツが食料になるまでのことを、要するに加工するまでがそういったもんですね。