戦中・戦後の子どもの視点からのオーラルヒストリー(仲本實氏)
14.家族が一緒に暮らせるようになる
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戦中・戦後の子どもの視点からのオーラルヒストリー 仲本實氏
14.家族が一緒に暮らせるようになる (3)蘇鉄地獄
- 仲本先生
- で、あのヌンドゥンチ(祝女殿内)はですね、そのころそう、その、9名か10名ぐらいの家族ですが、結局ね、米1合をこれ入れるんですよ。こんな大きな鍋でしたが、米1合。それ、あと、全部このかすです。かすを入れておじやにして、そして、ツワブキがありますね。ツワブキをちぎって入れるんですね。で、かずらがまだあんまりないんですよ、そのころ。で、ないんで、そのツワブキとか、あの、クワの葉っぱなどを入れて、その、おじやにするわけです。
- そして、9名家族です、でしたから、九つちっちゃなイモを入れるんですね。これ、一つでも間違うと、あと大げんかですよ。ええ。一つずつ。
- で、だしがないんでどうするかというと、このだ円形をしたね、サバ缶があります。あの、味のついてないの。それを一つ入れるんですね。そしてかき混ぜて、これでだしにするんですが、それを、あのまあ、4杯も5杯も食べるわけですね。ええ。
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ですから、当時の子どもというの、われわれは、おなかだけはこんなに大きくして、手足はこんな細くして、ええ。まあ、ほら、最近で、よく新聞とか写真で見たような、あのベトナムでね、戦災に遭ってる、あの子どもたちなんか、あれらもやっぱりこんなしてますよね。食料はなしで、おなかだけ大きくして、手足が。まあ、こういった戦地の、戦場の子どもたちみたいに、私たちもそういうような体形でした。
それで、まあ、そんなことをしていたんですが。
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