沖縄修学旅行おぅらいデジタル・アーカイブ
平和への願い

戦中・戦後の子どもの視点からのオーラルヒストリー(仲本實氏)

14.家族が一緒に暮らせるようになる


戦中・戦後の子どもの視点からのオーラルヒストリー
仲本實氏

14.家族が一緒に暮らせるようになる
(2)父の消息を探す

仲本先生
あ、ちょっと言い忘れましたけれども、そのおやじはですね、当時、石川のところで、まい、毎日では、ではないでしょうけれども、2、3日に1回ぐらい、要するに、あの、屋嘉部落といって、その、兵隊が収容されてるとこ。兵隊とか防衛隊とか、そういった人たちが収容されたところで、名前、氏名を書いて、それを石川に来てね、いまあちらに収容された人は誰ですと、名前を発表するんですよ。
そしてそのとき、私はいつも行ってました、そこに。聞きに。おやじはいないかな、いないかな。で、夕方になると、いなかったって、今日もいなかったって、しょんぼりして帰ってきたんですが。まあ、そんなことがありましたね。
でも、山田に行って、結局、みんな一緒になることができたんですね。
それはよかったんですが、また、やっぱりものさ、残飯探しはあるんですよ。山田の近くにちり捨て場がありましてね、やっぱりドラム缶からぼろぼろと、こう、こぼすのがあって、それ、それの肉を拾って食べたりしたんですが。
それから、よく浜辺を歩いたですね。冬は。浜辺を歩きますとね、水が冷えて、その、魚が泳げなくなって、そこによ、打ち寄せられてくるのがいたんですね。そんなものを食べるとか。
それから、私のうちはですね、ドラム缶の、コールタールの入ったドラム缶。これの空き缶になったやつは、中がコールタール付いてますよね。これを延ばしましてね、トタンみたいにして。それを壁に張ってあったんですよ。そうすると、このまますると着物汚れますから、うちから今度は、アメリカの兵舎のテントを持ってきて、テントのカバーで内壁をつくってあったんです。

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【参考資料】

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