戦中・戦後の子どもの視点からのオーラルヒストリー(仲本實氏)
14.家族が一緒に暮らせるようになる
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戦中・戦後の子どもの視点からのオーラルヒストリー 仲本實氏
14.家族が一緒に暮らせるようになる (3)蘇鉄地獄
- 仲本先生
- で、それでもやっぱり食べるのないから、ソテツを食べるんですよ。ソテツをね。そのソテツというのは、こうして大きな幹があって、それから、この子どもがこう出てくるんですけれども、この子どものほうですね。ここは柔らかくて、すり鉢でこうするにも簡単に、わりと軟らかく、すれるんです。
- その代わり、ソテツには毒があるんですよ。で、このソテツを採ってきて、その皮をまで、はいでですね、皮を取って、それで、それをいくつかに切って、漬けるわけです。水に。2、3日漬けて、結局毒抜きでしょうね。それをすりましてね。すって、そして、洗って、搾って、でんぷんを取ると。
- それから搾ったかす、要するにおからみたいなやつがありますよね。なっていますから、それを取って、こう、卵みたいに丸くして、し、石垣の上とか、そんなとこに干すんですよ。そうすると、しばらくたつと、ものすごく臭いんですね、あれ。発酵するんでしょうね。これで結局、毒が消えるんじゃなかったかなと思うんですが。発酵して臭いんですが、こういったのが食料になるんです。
- だから、取ったでんぷんはですね、もうほんとにお祝いとか何とかのときに、あの、機械油で天ぷらに焼いて食べるんですよね。機械油で。で、あれは、あの機械油は消化しないので、全部出てくるんですよ。パンツはまあ、いつも真っ黄色ですね。あれ食べると。うん。そんな時代。
- それから、そうすると次は何食べるかというと、これはもう、いつもは食べられませんので、あのでんぷんは。この搾りかす、搾りかすを、結局、もう発酵さして、もう臭くに、からからに乾いたやつを、臼でこう、つつくわけです。すると粉にして、粉にして。
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