戦中・戦後の子どもの視点からのオーラルヒストリー 仲本實氏
7.家族は難民収容所へ (1)従兄とわたしが捕まる
- 仲本先生
- それで次はですね、「ヒロヒトデンプー」。「ヒロヒトデンプー」と言いなさいと言うから、僕はまた一人、「ヒロヒトデンプー」と言う。兄貴はそれ、言わなかったんですがね、私は何回も言ったんですよ。
- もう喜んでって。あの、そして結局、あの、すごく打ち解けたようだったんですが、ところがね、その、その、あの、やっぱり連れていかれたんですよ。
- そしてあの、村の中でね、焼け残ったところありましたから、そこにつか、連れていかれましたらね、そこにあちこちから集められた、こう、避難民がたくさんおりました。たくさんおって、ああ、われわれはやっぱり連れていく、行かれるぞと、と、その、思ってるわけですね。
- そしたら、そこで、その、兄はどうしたかというと、やっぱりあちこちに見回したらね、天井の隅っこのほうに、その穴が空いてるんです。四角のね、穴が空いてる。そしたら、そこに上がろうと言うわけですよ。
- 僕の胸のところでこうしてね、目で合図をして、こうやってるんです。ああ、ああ、入ろうということだな、上がろうということだなということで。
- そして、その辺にあったあの、あれを、床下にこう、叺(かます)の中に着替えとか入れてましたんで、足で入れて、そしてぽっと人の見てないときに、ぱっと二人上ったんですよ。
7.(1)従兄とわたしが捕まる 1/2/3/4 へ
「沖縄修学旅行おぅらい」は、学校教育利用を目的としたデータを使用しています。
利用の際は、文化庁で示されている 「学校教育での自由利用」を守って利用してください。
Copyright(C) 2011 Gifu Women's University. All rights reserved.
|