戦中・戦後の子どもの視点からのオーラルヒストリー（仲本實氏）

４．再び山田国民学校へ

戦中・戦後の子どもの視点からのオーラルヒストリー
仲本實氏

４．再び山田国民学校へ
（１）山田国民学校

仲本先生

そうすると、その、そのヌンドゥンチ（祝女殿中）のおばあちゃん、要するにおふくろの親、お、おふくろですね。要するに親ですが、その人は優しくて、この兵隊さんが来たら、もういろんなものあげておったよ。あげておったんだ。こういうにして、山部隊というのは、とっても子どももかわいがってくれた。

ところが球部隊はね、これはおかしいんですよ。子どもは脅かすしね、ちょっと悪いことすると、「この野郎」って言って追っかけたり、殴ったりするし。ええ。大変でした。

そしてね、芋はね、盗んでいくんですよ。台所から。台所から勝手に盗んでいくしね。山部隊の人は、「おばあちゃん、ちょうだい」と来るんだけど、ここの人は盗んでいく。

それから、あの、あっちこっちのあぜ道にね、くそを垂れるんですよ。要するに、トイレ、の始末が悪いわけね。と、私たちはほら、ウマの草を刈りたりするときにね、よくこのあぜ道を使うんです。そのあぜ道の、生えてくる短い草がね、ウマはよく食うんですよ。それで、そこで草を刈りておったら、よくそれに引っかけてね。うんちに引っかけて困ったりして、もう嫌だというような感じはしたんですが。

その、球部隊の人はそういったことでね、あんまり、その村の人から、あの、よく言われてなかった。で、山部隊の人は、皆さん、よ、あの、よく言われておったんですがね。こ、この違いは、いま何だったんだろうと考えたりするんですが。えー、まあ、こんなことがありました。

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【参考資料】