沖縄修学旅行おぅらいデジタル・アーカイブ
沖縄の伝統文化

沖縄エイサーの歴史と沖縄の文化
宜保榮治郎氏

2.エイサーのルーツと袋中上人


沖縄エイサーの歴史と沖縄の文化
宜保榮治郎氏

2.エイサーのルーツと袋中上人

宜保先生
私は、このエイサーをやってもう40年ほどになりますけれども、結局沖縄も盆踊りですね、エイサーが沸騰するぐらい昔から盛んなんですね。ですけれども、このエイサーがどういう意味を持っているかとか、あるいは目的、そういうふうなものは盆行事としてふさわしくないような解釈があるわけですね。
このエイサーの目的というのは五穀豊穣のために踊られるんだというふうなことでやっておりまして、やっぱり庶民の言葉で言いますと、何でも五穀豊穣、子孫繁栄と言ってしまえばすべての目的はそれに集約されるわけですから、そういうことで、沖縄でもエイサーは五穀豊穣だということを言っているわけですけれども。
しかし、なぜ盆という仏教の行事のときにやるのかということがあまり研究されていなかったわけですね。そして、私は名護の出身ですけれども、非常に不思議に思いましてね。なぜお盆のときにエイサーというのがあるかということでずうっと疑問に思っておりまして、まずは自分の周辺からの「エイサー」の言葉ですね、詞章、歌詞をずうっと拾い上げてみましたら、たしか5~6ヶ所ぐらい拾い集めてみたら、共通する歌詞があるわけですね。これはもう「七月七夕中ぬ十日」という、この「仲順流れ」という曲があるわけですね。これがもうどこにでもあるわけですよ。
どうもここの部分だけは捨てられない部分ではないのかということで、結局、私は民俗学の方の専門ですから、民俗学の方でもトータルをとってみて、やっぱりみんな共通する部分があると、ここの方が一番大切な部分だということがわかりましたので、そして、踊りそのものは、庶民の踊りですから自分たちが踊りやすいようにどんどんつくっていくわけですね。
どうもこの歌詞が大切じゃないかということで、最初のレポートはそれを書いたわけですけれども、それ以後、沖縄の民俗芸能の、あるいは芸能全般についての、一番最初に本格的になさったのが山内盛彬という先生がおられましてね、この人は師範学校を出られて小学校教員をしているんですけれども、やっぱり音楽が好きで、おじいさんに王府時代のそういう音楽関係の仕事をした山内盛熹といいますけれども、その人が、沖縄の音楽は大切だから、もしかして首里自体は王府制度が消滅したんで衰えているんで、本物が田舎に残っているはずだから、おまえ調査しろと言われて、この人はもうずうっと我々の先輩ですけれども、交通が非常に不便なころ、歩いて、バスで行かれて、そして地方地方のそういう古謡というふうなものをずうっと調べておられたんですね。

2.エイサーのルーツと袋中上人 

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【参考資料】

「沖縄の伝統文化」

「沖縄の産業」

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