☆銀のシギ☆ はぐるまの歴史 ☆物語☆ ☆登場人物☆ ☆制作陣☆ ☆基礎知識☆ トム・ティット・トット ☆物語☆ 銀のシギの世界 ☆銀のシギ☆ 

 コドリングのかあちゃんは、ノンフォーク王・ノンケルスが治める国の海辺近くの風車小屋に住んでいました。亭主の粉屋は、とうの昔に死んでしまっています。それからというもの、このかあちゃんが、粉屋の仕事を引き継いで、家の中をまかなってきました。かあちゃんは、頭はあまりよくありませんでしたが、大きな体を、ものともせずに毎日、夜明けから夜になるまでせかせかと働いていました。  死んだ亭主とおかあちゃんの間には、かわいい子供がいました。エイブにシッドにデイブにハルの男の子が4人、ドルにポリの女の子が2人の6人兄弟です。男の子たちは、一年中畑で農作業をしていました。彼らの体つきは頑丈で、すごい大食漢でしたが、頭は4人合わせて、やっとかあちゃんの脳みそになるくらいしかありませんでした。  ドルは、18歳にもなるというのに、とんだナマケモノで頭の中で考えていることはといえば「次にはどんなことが起こるんだろう」と夢みてばかりいました。ところが、いつも次に起こるのは、朝ごはんだったり、晩ごはんのだったりと食べることばかりでした。だから、ドルの夢みることはといえば、「朝ごはん・昼ごはん・おやつ・晩ごはん」のことでした。  しかし、末っ子のポリは他の5人とはまったく違った子でした。ポリを一言で言えば、「知りたがりさん」でした。ポリは、幼い子供のようにいつも「なぜ?」と訊きたがりました。しかし、ポリは質問の答えを教えたところで、彼女の疑問はなくなりませんでした。彼女は、まるで野原で野うさぎを追い続けるかのように、次から次へと質問をしました。  子どもたちは皆、おかあちゃんのことを「おがやん」と呼んでいました。  おがやんと子どもたちが暮らす風車小屋は砂地の崖のところまで広がっている、麦畑に囲まれた、小高い丘のところに立っていました。大きな台所の扉を開けると、一面に小麦の畑が広がり、それはずぅっと遠くの空へと続いていました。頭の上の空では、何羽かの鳥やいくつかの雲がとんでいました。足もとの地面には、何本かのポピーとベニハコベが咲いていました。でも、それだけしかないところでした。  おがやんと6人の子どもたちは、こんなところに住んでいました。

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