戦中・戦後の子どもの視点からのオーラルヒストリー 仲本實氏
8.山中での暮らし (3)吸殻探し
- 仲本先生
- ところがその日、これはですね、うちの兄貴、要するにいとこ兄貴はね、たばこ吸ってたの。
- そのたばこを吸いたいが、普通はね、松の葉っぱを巻いてね、それでたばこにしたりしてたんですが、面白くないから、そのアメリカさんが通った、よく、村の中を通ってね、吸い殻捨ててあるの。
- あるいは弁当の食べ殻を捨ててある。そういったのを捨ててあるんで、それを探しに行くわけですよ。そうしたら、ちょうど角でぶつかってね。これぶつかったら、ぱあっと手を上げて。
- だから、あ、アメリカさんはこう銃を構えるけれども、子どもだから撃つことはないの。で、そしてしばらく、おい、来い来いと言って、結局自分たちの、持ってる缶詰くれたり、あの、クラッカーをくれたりするんですね。
- で、私が一番欲しいのはね、あの、マッチなんですよ。山でマッチがない。火を付けるのに、一番は困るのがマッチなんですよ。もう、これは見て知ってましたんで。
- これらがね、たばこ吸って、あの、あの紙のマッチがありますよね。よくあの、バーか何かでよく使ってる、折り曲げた。あれ、あれを、で、たばこを吸っておったんで、「このマッチくれよ」と言うと、こう言ったら、「うん」と言って、こう僕にあげたんですよ。「もっとくれよ」と言うと、ポケットから全部探して、全部のの、こうして探してね、僕にあげたんです。
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