沖縄エイサーの歴史と沖縄の文化 宜保榮治郎氏
8.文化財の保護について
- 宜保先生
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原種ですね。
- 聞き手1
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そういう点ではやっぱり基本というものを押さえておかないといけないだろうと思います。それを私ども、どう残すかということが、映像にして残していくかというのは私の方の一つの、そういう人材をつくれということで指示を受けたんですがね。それで、今日はこういうことでご迷惑かけてきたんですけど。やっぱり、新しいものをつくるのは新しい分野でできますけれども、基本的なものをどう残すのかということは、これは。
- 宜保先生
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そうですよ。もうポルポドとかああいうものも、あそこにちゃんと残っているからこそ価値があるわけで、あれはあったという記録に残して、あとはあそこに市民のアパートなんかつくったって、そういう極論のような考え方にしておけるんですよね。
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だから、この連中が仕事するとろくなことをしないですわ。うちの国立劇場も組み踊りの王府時代の舞台をつくれというけれども、絶対聞かないんですよ。そして多目的なホールにしてしまいましてね。最初はそういう能楽のような舞台をつくろうと言うんだけども、そういう感覚の人がいましてね、文化財保護行政に。何もそこにこだわる必要はないと言い出して。ですから、何かいろいろありますね。
- 聞き手1
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これは余談になりますけれども、国立劇場の舞台監督がうちに来ておってくれるんです。持田というんですけども、それがうちの大学へ来まして、今やっておっていただくのは、能舞台の舞台の台をつくることから教えよと。そうすると、先生ご存じのように、あれは箱を幾つか並べましてね、その上にきちっとした板を打ちまして、そして木と木の間には、ちょうつがいのような、チョウチョウのような形をしたような、これをたたき込みまして、板をぐっと締めるんですね。
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そして、舞台の上でぽんと足をけりますと下の箱が太鼓みたいに鳴るんですよね。そうするとポーンと響く音が出てくるんですよね。あの仕事というのは、私見ておりまして、今の劇場のようなものでやりましたらあの音は出ないんじゃないかなあと。
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