沖縄エイサーの歴史と沖縄の文化 宜保榮治郎氏
5.沖縄の音楽と琉球魂
- 聞き手1
- こういう方面でおつき合いじゃなしに、いろんなことでおつき合いが長いんですけれども、まず宴会の始まる前にもうお酒が出ますからね。これはまた、ちょうど宴会の前のお茶と同じ。そうすると、もう正式の話が始まるころは大分レベルが上がってしまっておるわけです。
- 宜保先生
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ですから今、大和の力が、東京の力が強いもんですから、もう役人を通してどんどん、いわゆる儀式みたいなものが、やっぱり東京方式でやってきて、そしてセレモニーというのは、スピーチとか何とか全部やって、それが済んだら、じゃあ酒を飲もうというんですけれども、沖縄の場合はすぐ酒と儀式がごっちゃになっていますから。
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そういうことで、結局、文化の衝突があるんですね。それから、近ごろはまた生活がよくなったもんだから、ああいうふうに東京の人たちのペースで自分たちの文化が全部変化していくとけしからんから、独立して、沖縄は沖縄のやり方があるんだということを言い出しましてね。だから、極左の連中はもう独立以外はないと、そういうふうな論調になりますね。
- 聞き手1
- 今の先生のお話を聞いておって、高知でもそうかなあと思うんですね。あそこも昔の高知魂ですかね、土佐というんですかね。今おっしゃったように、最初にお酒が出てしまうということはちょっと考えられないんですけど。
- 宜保先生
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沖縄の場合もっと大変なのは、僕らの母語といいますか、いわゆる両親たちが使っていた、我々が小さいころ使っていた言葉が完全になくなりますからね。これをなくしてしまうと完全に魂がなくなるんでしょうね。そして、大和魂になるんでしょうね、琉球魂が。
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