沖縄エイサーの歴史と沖縄の文化 宜保榮治郎氏
5.沖縄の音楽と琉球魂
- 聞き手1
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そうですけどね、ここくらい音楽的な感覚のいいところはないと思うんですけどね。
- 宜保先生
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それは全部中国から伝播したもの、韓国から伝播したもの、大和の方から伝播したものを充用して、それを見事に自分たちのものにしたわけであって、こんなジャングルに覆われた島では、文明とか文化というのはなかなかオリジナルなものは出てこないですよ。ですから、我々は沖縄にある芸能とか文化を、これはどこの影響かということでずうっとやっているんですね。だって、大和だってそうじゃないですか。仏教だって、何でも全部朝鮮半島とか中国から入ってきて、自分たちで創造し、新しく発展させているじゃないですか。
- 聞き手1
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でも、音の感覚というのは、沖縄の方というのは非常にいいような気がするんですけれども。それで今のような形に広がったのかなという気がするんですけどね。
- 宜保先生
- だから、最初からあったわけじゃなくて、それを重要視している間にそういう好みの方がずうっと拡大していったんじゃないんですか。異常なほどありますね、本土から比べますと。歌と踊りがないと何も始まりませんから。ですから、官僚のように文化のわからない人たちが非常に嫌うんですよ。もうコマーシャルでもそうでしょう。
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いつでも沖縄では酒が出て、泡盛の宣伝をして、それから次に踊りを踊って終わると。だから、働いている姿は全くコマーシャルに出ませんもん。だからもう沖縄の人は、何かあるとすぐ酒を飲んで、踊りを踊って、昼寝をして終わっていると思っているんですが、実際はそんな生活はないわけですよね。ただし、やっぱり特質なんでしょうね、沖縄の。
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