炎色反応の色
ナトリウム
 
食塩(塩化ナトリウム)の水溶液を白金線の先につけ、ガスバーナーの無色の炎の中に入れると、炎が黄色くなる。これは食塩水にナトリウムが含まれていることを示す。
 
化合物を炎の中で加熱したとき、炎が着色する現象を炎色反応という。炎色反応の色は、右の表のように元素を種類に特有があるので、花火の美しい色は、ナトリウム・ストロンチウム・バリウム・銅などの元素の炎色反応を応用した例である。

塩素
 
食塩水に硝酸銀水溶液を2、3滴加えると、白色の沈澱が生じる。これは、水に溶けにくい塩化銀を生成したためである。このことから、食塩水は、海水、河川として塩素を含んでいることが分かる。この沈澱反応は、海水、河川水や水道水などに含まれている塩素の検出にも使われている。

炭素と酸素
 
石灰石には希塩酸を加えると反応し、さかんに泡を出して溶ける。発生する気体を石灰水に通じると、白くにごり、やがて沈澱する。この沈澱は炭酸カルシウムで、発生した気体が二酸化炭素であることを示す。二酸化炭素は、炭素と酸素の化合物である。


カルシウム
 石灰石に塩酸を加えた溶液の一部を白金銀につけ、ガスバーナーの無色の炎の中に入れると橙赤色の炎になるので、石灰石は成分元素としてカルシウムを含むことがわかる。このような結果から、石灰石は成分元素として、カルシウム・炭素・酸素を含んでいることが分かる。

炭素、水素、酸素
 
紙や砂糖に濃硫酸を滴下すると、あとには炭素が残って黒くなる。これは、濃硫酸がそれらの物質をつくる化合物から、水素と酸素を水としてうばったためである。このことから、紙や砂糖の成分元素に、炭素、酸素と水素が含まれていることが分かる。
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