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河合村の方言  会話編     答え

 

1.ワイン

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人物

方言

共通語訳

話し手

ワイン飲んでみるか、しや。全然飲まんかいな。

ワイン飲んでみますか、それでは。全然飲みませんか。

聞き手1

飲まん。

飲みません。

話し手

おんの作ったワインやぞ。

私の作ったワインですよ。

聞き手1

そしや飲む。

それでは飲みます。

話し手

5年も8年もたったやっちゃぞ。

5年も8年も経過したものだよ。

聞き手2

ああ、そうですかな。

ああ、そうですか。

話し手

飲んでみるか。

飲んでみますか。

聞き手1

よばれるわ。

いただくよ。

 

2.かじか

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人物

方言

共通語訳

話し手

チチカブえいな。

チチカブですか。

聞き手1

ああ。

ああ。

話し手

チチカブって言うんかな。ざっこがどえらい。あすこわちょっと滝になっとったもんじゃで、おんの子供んどきでも、ここの用水から落ちるこんのぐらいなどこいわすがこうなっとったんじゃが。こうやってあがったんやな。玉網持っててえな、玉網やなにやないで、手拭いを縫ってえな、そしてかきおといたんやで。そして1時間ほど置くとえな、また上がってウナギとアジメ。

チチカブって言うのかな。カジカが大量に(いました)。あの場所は少し滝になっていたものですから、私の子供の時でも、ここの用水から落ちるこの位の所にこうなっていたのです。こうやって(カジカは)上がったのですね。(私は)玉網を持って行きましてね、(本当の)玉網などはないので、手拭いを縫ってですね、そしてかき落としたのですよ。そして1時間ほど過ぎると、また上がって(来るのです)ウナギとアジメ(が)。

聞き手1

アジメも上がったでな。

アジメも上がって来ましたね。

聞き手2

ウナギもおった?ウナギなんかも。

ウナギもいましたか?ウナギなども。

話し手

ウナギやおらん。

ウナギはいません。

 

3.終戦の食糧

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人物

方言

共通語訳

話し手

山行って、おまい、へエやらアワやらな作っとったんやで。そんなことばかしとったんやで、おまい。

山へ行って、あなた、稗や粟や作っていたのだから。そんなことばかりしていたのだから、あなた。

聞き手1

そうや。ヘエわな、山へおねて行かならんのでえ。

そうですね。稗は、山へ背負って行かなければならないのです。

話し手

苗を。

苗を。

聞き手1

苗をな。

苗をですね。

話し手

そえな。

そうですよね。

聞き手1

上、先と根と切ってな。

(苗の)上、先と根と切ってね。

話し手

そやったけど、おら、あの終戦の食糧のないどきえな、米のまんまやなにやおまいなあ。米のまんま勘定するほどしか見えんのやぞ。ヘエのまんまばかで、へエの飯で。

そうでしたけれど、私は、あの終戦の食糧のない時ですね、米の御飯などと言うものはあなたねえ。米の御飯は勘定できる位(少し)しか見えないのですよ。稗の御飯ばかりで、稗の御飯で(ありました)。

 

4.小昼

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人物

方言

共通語訳

聞き手1

へエの飯のな、山へ行くとへな、まんだのくといようなやつを。のくといのよな。そんであいつをなこれ茶も掛けずにおってな、のくといようなやつを片一方から食いかけるとな、飯前に食ってまう。

稗の御飯はね、山へ行くとですね、まだ温かい様なものを。温かいものをですね。それであれ(稗の御飯)をね御茶も掛けずに、温かい様なものを片一方から食べ始めるとね、御飯(の時間)前に食べてしまいます。

話し手

そんでじゃも、朝飯食ってて、おらは大体伐採やなにやするどきや、火炊いて、そしてその上食って、食ってまうのえな。それからおまい一仕事して、昼食って、小昼食うんじゃで。

それでですね、朝御飯食べていて、私は大体伐採などをする時は、火を炊いて、そしてその上食べて、食べてしまうのですね。それからあなた一仕事して、昼(御飯)食べて、小昼(御飯)食べるんですよ。

聞き手2

小昼があったでな。

小昼(御飯)がありましたからね。

 

5.薬膳料理

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人物

方言

共通語訳

話し手

おらんどこのばあちゃんえ、戦時中食糧のない時分、菜種も作ったなかいな。

私の祖母ね、戦時中食糧のない時、菜種も作ったでしょう。

聞き手1

菜種も作ったって。

菜種も作ったのですか。

話し手

菜種作って、油搾ってもらってえな。そいつでなオオバコやら、ああいうものは油でいためたりして、食わしてくれらったがえな。

菜種作って、油搾ってもらってね。それでねオオバコや、ああいうものは油でいためたりして、食べさせてくれたのですよ。

聞き手1

あいつで焼き付け、餅とかっててな。あの油引いてのう。

あれで焼き付けて、餅とかって言ってね。あの油ひいてねえ。

話し手

ああいうもの色々。今なら薬膳料理とか何とかって言うけどえな。ああいう知恵、無学の人でもああいう。

ああいうもの色々。今なら薬膳料理とか何とかって言うけれどもね。ああいう知恵、無学の人でもああいう(知恵があったのです)。

 

6.梨

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人物

方言

共通語訳

聞き手1

梨をいつも出されるなかいな。ありゃどこにあるのえな。

梨をいつも出されるではないですか。あれはどこにあるのですか。

話し手

そこにある。なっとるぜ。

そこにありますよ。なってるよ。

聞き手1

そうかな。

そうですか。

話し手

ありゃすいみつえな。

あれは水蜜ですよ。

聞き手2

ありゃちがうのかいな。そうか。

あれはちがうのですか。そうですか。

話し手

秋また食ってくれ。おりゃおらあんなもなだしかんていよったら、角川の衆が、あの梨うまい、食いたいってそわれるもんで、出いてくりょ、出いてくりょってそわれるもんじゃで。

秋にまた食べて下さい。私は私はあのようなものは駄目だって言っていたら、(河合村)角川(に住む)人たちが、あの梨はおいしい、食べたいって言われるものだから、出してくれ、出してくれって言われるものだから(出しているのです)。

聞き手1

それは今年の秋も出してくれよ。

それは今年の秋も出して下さいよ。