戦中・戦後の子どもの視点からのオーラルヒストリー 仲本實氏
15.飛び級して高等学校に入学 (1)高等学校入学
- 仲本先生
- 最後に、こう、まとめになるかどうか知りませんけど、私はいつも夢にうなされていたんです。あの小さい、終戦後ね。ずっと。
- その夢がね、何かというと、いつもあのアメリカに、あ、自動小銃で追っかけられた夢なんですよ。で、子どもの足だから勝てない。勝てないからね、やっぱり夢の中で逃げる方法を考えるんですよね。飛ぶんですよ。鳥みたいに。飛んで、山の頂上から、あちらの山の頂上に飛んで歩くんですね。それでもあの、アメリカさんは追っかけてくるんです。すぐそこまで来てるんですよ。それで、もう怖くて怖くて目を覚ますんですが。そんなのがずっと続いたんですね。
- そして、おまけにですね、それが4名をもらって、子どもが4名できたんですよ。その、それでもまだ夢見るんですね。そうすると、その夢が今度違ってるんです。少し。要するに、追っかけられることは追っかけられるんですが、今度はですね、ますます苦しいんですよ。4名も子どもみんな集めて逃げんといかんわけですよ。
- そうするとね、逃げるんですがね、この4名の子どもから、あるいは家内を含めて5名なんです。必ず誰か一人いないんですよ。ええ。そうすると、それを探すのに一生懸命なんですね。そんなときに限ってうんうんうなされているのを、家内に何回か起こされたことはありますけれど。
- う、その、夢もね、進化といいますか。子どものころに見た自分一人逃げればよかった夢と、みんなを連れて逃げなきゃいけない夢に、こう変わっていくんですね。これが、あれかなあと。まあ60年たって、まあ最近は、まあ66年といいますが、最近はそんなに見ることはないんですが、それでも2、3年前まではよく見ましたです。ええ。
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