1.第一次世界大戦
第一次世界大戦前
バルカン半島の情勢

トルコの支配から独立を目指す民族運動が起こっていたが、ロシアはスラブ民族を支配して勢力拡大を進めた。しかし、オーストリアは国内のスラブ民俗を抑えて南への進出を狙った。このためセルビア中心のパン=スラブ主義とオーストリアのパン=ゲルマン主義が対立した。また、大国の利害も絡んで、バルカン半島で列強が衝突する危険な状態にあった。
当時バルカン半島はこのような状態に置かれていたため、「ヨーロッパの火薬庫」と言われた。

☆第一次世界大戦前の各国の関係図
第一次世界大戦勃発
1914 オーストリア皇太子夫妻がサラエボでセルビア人に射殺される。
   →オーストリアがセルビアに宣戦し、他国も次々に参戦。→第一次世界大戦に発展。

<各国の動向>
アメリカが三国協商側に参戦
        →当初中立だったがドイツの無制限潜水艦作戦で攻撃されはじめたため。
ロシアが戦争から離脱→ロシア国内でロシア革命が発生し国内が混乱していたため。
イタリアが三国同盟から脱退→永年にわたるオーストリアとの領土問題から。
トルコ・ブルガリアは同盟国側につく。

戦争の結果

◎戦車・毒ガス・飛行機の新兵器の登場。
◎犠牲者は史上最大の850万人(ナポレオン戦争の25倍の死傷者)
◎女性や労働者が総力戦体制に貢献した事から、社会的地位が上昇→選挙権の獲得。
◎アメリカ合衆国が経済的・政治的に台頭→ヨーロッパ中心の国際体制の崩壊。