沖縄の伝統文化を学ぶ 大城學氏

７．伝統芸能の学習３（石垣島の事例）

沖縄の伝統文化を学ぶ
大城學氏

７．伝統芸能の学習３（石垣島の事例）
（１）保育所での取り組み

もう一つの事例は、これも石垣島の事例ですが、いま石垣市立大川保育所の園長をされています、東嵩西のり子さんという方がいらっしゃいます。彼女は石垣島の川平の出身で、お父さんも三線を弾いたりしていましたので、彼女なども、彼女だけではございませんで沖縄の人たちは、小さいときから芸能を身近に感じているわけですね。彼女は特に民謡に関心があって、歌い手でもあるのですね。

地域に伝承されているわらべ歌、子守歌を歌える方々が、だんだん少なくなっていく状況ですが、彼女は20年前からテープレコーダーを持って地域を訪れて、わらべ歌、子守歌を歌える年配の方々がいらっしゃいましたら、そこへ行って録音してくる。

彼女はそれを、ピアノの伴奏で歌えるようにアレンジするわけですね。そして、曲によっては振り付けをする。それを子どもたちの学習発表会で舞台に上げるということをやりまして、これは父兄のほうが大変喜んで、子どもたちも一生懸命わらべ歌を歌ったり、それでお遊戯をしたりするということをやっているというのですね。彼女は園長になっても、そういうことを保育士たちと一緒になって取り組んでいて、彼女が勤める市立の保育所で、ずっとそういうことを実践してきておりました。

【参考資料】