沖縄修学旅行おぅらいデジタル・アーカイブ
沖縄の伝統文化

沖縄の伝統文化を学ぶ 大城學氏

6.伝統芸能の学習2(八重山の事例)


沖縄の伝統文化を学ぶ
大城學氏

6.伝統芸能の学習2(八重山の事例)
(1)小浜島の事例

このようにして、沖縄では地域の伝統芸能に取り組むということが、ずいぶんと行われてきております。レジュメには書いてございませんけれども、あと2、3事例を申し上げますと、実はこれは八重山での事例ですけれども、いまは竹富町立小浜小学校の校長をされている方で、花城正美先生がいらっしゃいます。
彼は小浜島という、その島の出身なのですね。大変芸能の盛んなところでございまして、そこの芸能も国の重要無形民俗文化財に指定されております。例えば、お盆の盆踊りのときに笛を吹くのですけれども、これが小学生・中学生たちの笛を吹く最初の機会なのですね。青年たちは吹かない。中学生・小学生たちに吹かせて、そこで皆さんが笛を吹きながら歌を覚えていく、踊りを見て覚えていくということになるわけです。そういうことが行われている土地柄なのですね。
この花城正美先生が小学校の教諭でいらしたときから、赴任される先々の学校で子どもたちに三線を学ばせる。花城先生ご自身も三線がとても上手な方ですので、子どもたちに三線を教えて学習発表会でやると。これは花城先生が教員で赴任されてからですから、復帰後間もないころから、ずっとそういうことを実践されているのですね。
あるいは笛も、先生ご自身でおつくりになるのですね。それを授業の中に取り込んで、笛をつくるという工程を担任の先生方と一緒になって笛をつくらせる。それで笛の演奏会を学習発表会でやるとか、そういうことをなさっているのですね。
ですから、花城先生が赴任された学校の子どもたちが、いま青年会で三線を弾いているとか、笛を吹いているとか、そういう教え子たちがずいぶん活躍しているという状況なのですね。学校でやるのですけれども、その地域、地域の芸能を継承するエネルギーにつながっていくというような事例です。
それから、沖縄の伊江島もそうですけれども、先ほど申し上げましたが、村の祭りがあって芸能がありますと、教員も生徒たちも村の芸能に出演するのですね。そういうことが沖縄では当たり前のように行われております。
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【参考資料】

「沖縄の伝統文化」

※資料随時追加予定