文部科学省現代GP選定岐阜女子大学デジタル・アーキビストの養成 計画と実施
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文部科学省 平成16年度現代的教育ニーズ取組支援プログラム選定取組の概要及び選定理由

整理番号 21313
テーマ名 知的財産関連教育の推進
取組名称 デジタル・アーキビストの養成
       -文化情報の創造、保護・管理、流通利用を支援する-
取組の概要

 デジタル・アーカイブスの開発は、ここ数年世界の博物館・図書館,また国内では,県・市町村の博物館・企業等で文化資料の情報化とその流通利用が始まりだしました。そこでは,文化情報の知的財産としての保護・管理・流通さらに新しい文化創造を担当するデジタル・アーキビストの要請が必要とされだしました。
 本学ではデジタル・アーカイブス関係の研究・教育・教育実践に利用できる施設および文化情報を蓄積し,デジタル・アーキビストの養成の教育プログラムを開発・実践する現場を整理してきました。
 そこで,今後,多くの分野で必要となる文化資料の情報化とその流通のデジタル化技術を併せ,文化時活動の基礎としての著作権・プライバシー,文化芸術等の文化情報の内容に関する基礎を理解し,デジタル・アーカイブ化ができる人材の養成を展開します。

選定理由

 この取組は,岐阜女子大学が掲げる「有能な職業人の育成」という目的に基づいて,公的機関や博物館、・図書館などが所有する文化資料の情報化や流通の円滑化を担当するデジタル・アーキビストの養成を目的としています。デジタル・アーカイブに関する大学教育は始まったばかりであり,社会現象に追随できない現状ではありますが,その中で文化的な教養を備えながら,専門的な技能を持つ総合的な人材の育成という特色をはっきりと打ち出している点は高く評価できます。アーカイブの作成と運用に関しては,デジタル技術の習得と最新のコンピュータ利用能力が必要であり,①実践的なソフトウェアの検索や利用技術面での教育体制に課題は認められますが,全体的にはこれから必要な人材の育成という点で,各大学の参考になるものと考えられます。
 また,評価体制については,②アーカイブを利用する立場での評価を加えるなどの工夫が求められますが,③資格基準の作成を考慮するなどの積極性が見られ,更なる発展が期待される取組です。

指摘された課題
  1. 実践的なソフトウェアの検索や利用技術面での教育体制・・・実習等の整備
    この指摘に対しては,カリキュラムにおいて実習を重視した実践的な教育を計画いたしました。
  2. アーカイブを利用する立場での評価・・・デジタル・アーキビスト養成協議会
    この指摘に対しては,教育界,県,博物館,企業等の関係者でデジタル・アーキビスト養成協議会を設置し,カリキュラム実践結果の評価等を実施し,その結果をもって改善します。
  3. 資格基準の作成・・・デジタル・アーキビスト資格検討委員会
    国立博物館,関係研究者,関係財団,岐阜県関係者,教育関係者,NPO等の幅広い分野の方々の協力で,資格基準の検討を実施するデジタル・アーキビスト資格検討委員会を設置し,発展させます。
デジタル・アーキビスト養成の年計画(平成16年~平成18年)

 年計画としては、次のように3年計画で教育プログラムの開発を実施する。

○(平成16年度)デジタル・アーキビストの養成カリキュラムの検討

 文学部文化情報メディア学科の学生の関連カリキュラムを評価し、デジタル・アーキビストとしての能力を調査し、その適否及び分析・改善を進める。これをもとに、データの記録からデジタルハイビジョンによる撮影、編集、データベース化、情報検索での実践とその評価を各専門家に依頼し、達成状況を調査する。(デジタルアーカイブの作成能力の調査)
また、岐阜県を始め、各分野でのデジタルアーカイブ化の実践と実習をさせ、その達成状況の評価および学生の著作権・索引語等のメタデータの学習状況の面で評価し、教育プログラムの改善の基礎データを得る。
カリキュラムは、平成16年度用として現行のカリキュラムを一部変更し、デジタル・アーキビストの養成を可能とする。その評価は、資格検討委員会で行い、問題集を検討し、17年度からのカリキュラムの基礎資料とする。デジタル・アーキビスト実習また、教材開発として地域の資料をハイビジョンカメラで記録し、データベース作成練習用のデータ集とテキストを作成する。


○(平成17年度)デジタル・アーキビストの養成カリキュラムの構成

 岐阜女子大学、岐阜県、NPO法人地域資料情報化コンソーシアムと共同で、平成16年度までの成果を分析し、デジタル・アーキビストの養成カリキュラムとして評価し、新しい教育プログラムを完成させる。
とくに、カリキュラムと併せ、岐阜ミュージアム等での実践・実習制作・学習の達成・評価テスト、(教材データベース・オンディマンド教材・テキストなど)などの教材資料を開発し、授業実践を実施する。
情報管理・検索等やデジタルアーカイブの利用面の評価は、デジタル・アーキビスト資格検討委員会で実施し、各資料、教育方法の改善をする。

○(平成18年度)デジタル・アーキビストの養成カリキュラムの試行結集の評価改善と公開

 平成17年、平成18年の実践をもとに、学生の学習達成状況の分析評価をし、岐阜県、企業、NPO関係者と協議し、博物館、市町村、企業の視点からのデジタル・アーキビストとしての適否を検討し、カリキュラムを改善し、平成19年以後、カリキュラム、教材等の公開する。