T古代寺院と軒瓦


 7世紀後半から8世紀前半にかけて、畿内を中心に全国各地で古代寺院が建立されます。古代寺院は、地方豪族にとってそれまでの古墳に代わる権威の象徴として重要な意味を持つものと考えられます。
 現在、県内では美濃33ヶ所、飛騨15ヶ所でこの時期の寺院跡が確認されています。高畑遺跡(池田町)からは、大量の瓦を伴った築地塀遺構が発見され、軒丸瓦や軒平瓦も出土しました。また、寿楽寺廃寺跡(古川町)からは、寺院伽藍の基壇跡や回廊跡が発見され、鴟尾や軒瓦、塑像片などが出土しました。

「いにしえの美濃と飛騨」図録(財団法人 岐阜県文化財保護センター)より抜粋