The Tyger

 

 

Tyger! Tyger! buring bright

 tiger」でなく「tyger」と用いている。ただの虎ではなく虎を越えた存在として並外れた動物を示す。

獣は情熱の象徴として使われており人間の原動力となるエネルギーである怒りを虎としてとらえさせる。

 

In the forests of night,

 「forest」暗い森は抑圧の象徴。“夜の森”と“虎の輝き”を対比させている。

 


What immortal hand or eye                      m”の音の呼応

 


Could frame thy  fearful symmetry?

       頭韻     「fearful」恐ろしい均衡=虎 を通して 神が見えてくる。

 

In what distant deeps or skies

 

Burnt the fire of thine eyes?

 

On what wings dare he aspire?

 

What the hand dare sieze the fire?

 

 


And what shoulder, & what art,

心臓の工作

恐ろしいもの()が恐ろしいもの()を創った。

神は創造者として捉える。

 
 


Could twist the sinews of thy heart?

 

And when thy heart began to beat,

 


What dread hand? & what dread feet?

                               神の姿が明らかになってくる

 

What the hammer? What the chain?    金属を扱う「鍛冶屋」=彫版師Blake

 


工作者の道具

「槌」「鎖」

→頭脳の工作

 
In what furnace was thy brain?

 

What the anvil? what dread grasp     延長、変化

 

Dare its deadly terrors clasp?

「虎」が命に関わる生命を奪うほどの存在となっている

 

When the stars threw down their spears,

詩を作成した後に

執筆されている

 
 


And water’d heaven with their tears,

天地創造

謎めいた情景でかかれている

 
 


Dis he smile his work to see?

(創造に満足して微笑したのか、

虎を創造してしまったことにあきれ苦笑したのか?)

 

Did he who made the Lamb make thee?

 神は自身でも予想できなかったものを創造してしまった。「虎」=「天地」。

信頼から虎を作った神への不信感に変わった。恐れを“could”から“dear”の変化で現している。

(恐ろしい) ⇔ 仔羊(優しい) この二つを対象比較している。

 

Tyger! Tyger! burning bright

 

In the forests of the night,

転換点

 
 


What immortal hand or eye,        1~5連 虎の本質を疑問形で定義

                            →神に対応している

Dare frame thy fearful symmetry?

 第一連は穏やかな“could”を用い第6連は“dear”として力の重みを持たせた。

could”は創ることが出来た ⇔ “dear”は敢えて創造したという意味を持つ。

 

 虎の創造過程 : 眼→心臓→頭脳→足 : 直感→感情→理性→官能

 創造主→神=仔羊=子供=キリスト

             平和主義者のキリスト→仔羊

             戦うキリスト→虎

 

前半4連は速いテンポで「驚異」を表現している。残りの2連は緩やかなテンポで「畏怖」を表す。

各連が4行でなっており24行あるうちの14行が疑問形で表現されている。