資格取得講座　文部科学省委託事業“社会人のためのデジタル・アーキビスト教育プログラム”

　今回は、新潟県立歴史博物館、（学）新潟総合学院新潟コンピュータ専門学校のご協力を得て開催いたしました。新潟県内だけでなく東京、千葉、埼玉からもご参加いただきました。皆さん大変熱心で、さらに、「デジタル・アーキビスト」の資格も取得したいとの希望をいただきました。


新潟県立歴史博物館には、多くの歴史的な資料が展示されています。ぜひご来館ください。

　定員３０名のところ５４名の方に受講いただきました。（教室の関係でお断りをさせていただきました。）ぜひ次の講習会も多数の方々にご参加いただきたいと考えております。また、いろいろな職業の方が多く受講されました。

多数の方々に受講していただきました。

開催の様子と講師の紹介

新潟大学の生田孝至先生に「デジタル・アーキビストとは」について講義をしていただきました。

	生田　孝至先生（新潟大学）
国立科学博物館の井上透先生に、「知っておきたい情報モラルと知的財産権」「資料の管理とデータベース」についての講義をしていただきました。

井上　透先生（国立科学博物館）
岐阜女子大学の佐藤　正明先生が「撮影・記録の基礎」についての講義をいたしました。

佐藤　正明先生（岐阜女子大学）

実習の説明では、デジタル・アーカイブの記録に必要な全方位（360°）、全周囲パノラマなどの撮影方法の説明がありました。

全周囲撮影の説明後藤　時成（NPO法人地域資料情報化コンソーシアム）	全周囲撮影の説明

多方向同時撮影の説明	多方向同時撮影の説明
文化資料収集データベースの作成では、プロのカメラマンの指導で撮影し、そのデータを用いて、加藤　真由美先生の指導でデータベース作成の実習を行いました。

撮影実習

	文化資料収集データベースの説明加藤　真由美先生（NPO法人地域資料情報化コンソーシアム）

デジタル・アーカイブの活用に新しい多様な使い方の意見が出ました！！

Ｑ．今後、デジタル・アーキビストの能力はどのようなことに活用できるとお考えですか。

児童指導員	データベース作成・維持・考え方。資料作成だけでなく、個人情報保護や肖像権など、現在の業務で求められている考え方なので今後に生かせると思う。
生涯学習センター社会教育主事	文化財等のデータベース作成・管理・運用
無職（定年退職）	現在住んでいる地域の伝統行事や史跡等の記録保存に資する
図書館司書（一般書・児童書担当）	図書館レファレンスデータベースの構築（質問内容・回答・資料名・資料所蔵館など）読み聞かせ資料のデータベースの構築（資料名・内容・児童の反応・読み聞かせ技術のポイントなど）
写真家	デジタルアーカイブを行おうとしたとき、学術的な方向だけでなく、利用を考えたときの知財管理、技術面でのことなど、総合的な知識を持った人材が必要になってくると思います。（ディレクター的に）そういう人材に必要な能力ではないかと、思いました。
社会福祉専門職業従事	ニート、引きこもりへの就職支援活動雇用の創出
教員（高校）	授業等に生かす技能伝承（現代技能）や伝統技能のライブラリー化に役立つと考えています。
出版・編集　担当者	地域の活性化、ワークショップの指導、地域シルバー人材の活用、地域文化資料発掘
国文学研究資料館	保存と教育普及両面での活用
自然生態系保全　担当者	自然体系のアーカイブズ
製品の品質保証、品質管理　担当者	過去のトラブルに対する是正処置を時系列的にまとめることにより、同種の不良発生を防止する。国際NGO活動にも利用したい。
埋蔵文化財保護　担当者	保存のために公開の難しい考古資料を分類し、公開していくためにデジタル・アーカイブが必要。それらを的確に利用するアーキビストが活用できる。
建設コンサルタント	設計自体もデジタル化となり、官公庁やゼネコンもデジタル化で普及しつつあるので、権利やその物自体の在り方をより質の高いものにし、所有する意味があると思われるので、今後は建設、土木業界も必要になる。
教員（大学）	古文書の研究・保存各所蔵機関での共通のデータベース作成
社会福祉専攻　大学生	デジタルアーキビストの能力は情報活用する力が大切であり、収集・記録・管理・利用できるプロとして情報専門の職業だけでなく、様々な分野において活用できると思います。