日本教育情報学会 第25回年会

 2009年8月22日〜23日に、立命館大学において開催されました「日本教育情報学会 第25回年会」で、岐阜女子大学の学部生、院生(通学・通信)の学生が、次のような研究報告をいたしました。
 発表者は、日ごろの研究テーマやTA・RAなどの活動で得た技能について、発表を行い、会場からは、忌憚ないご意見をいただき、より一層自己の研究内容に対する課題や方向性が認識できました。
 また、岐阜女子大学の学部生にとっては、大学院授業科目履修制度で大学院生とともに学んでいる成果を発表する場ともなりました。

*大学院授業科目履修制度http://www.gijodai.ac.jp/bunka/jyouhou/souki.html


【 発表者の研究報告概要 】


    (一般研究4)デジタル・アーカイブの制作と利用(1)

    4I2 三次元CGによる藤原京再現の発展と活用
    井上雄治
    <概要>
     2007年7月より、奈良県橿原市と奈良産業大学が連携し、藤原京をコンピュータ・グラフィックスで再現するプロジェクトである「藤原京CG再現プロジェクト」が進行している。プロジェクト二年目にあたる2008年度に、藤原京全域の建造物を再現したので報告する。

    4I4 沖縄の文化活動のデジタル・アーカイブ化の課題(1)〜情報カテゴリーの構成と記録〜
    加治工尚子
    <概要>
     沖縄には、琉球王国の時代などを経て発展してきた多くの伝統文化が継承されており、また、時代の流れとともに新たな文化も創造されてきている。それらをデジタル・アーカイブとして収集・整理及び利活用していくために、どのような情報カテゴリーを構成し記録すべきかについて考察した。

    4I5 「鍛金作家・鬼頭正信氏のオーラルヒストリー」のデジタル・アーカイブ制作について(1)
    林成子
     デジタル化により映像や音声をテキストなどと組み合わせ、記録することが容易になってきた。そこで、映像や静止画、音声、テキストを併用した芸術家を対象にオーラルヒストリーのデジタル・アーカイブ化を試みる。本研究では、美術分野の中であまり知られていない金属造形分野の「鍛金造形」を取り上げ、その作品や制作技法などの一般化を図る。

    4I6 デジタル・アーカイブとしての長良川の自然・文化活動の記録の課題
    諸角るり子
    <概要>
     文化活動は、その背景として自然が強く影響を及ぼしている。文化活動のデジタル・アーカイブ化にあたって、「流域住民の暮らし」がいかに自然環境と調和し、文化活動を守り続けてきたのかを立証できる形での撮影記録が必要である。本研究では、長良川の自然と文化について、将来に残すべき文化情報とは何かについて試行したので報告する。


    4I7 世界遺産白川郷のデジタル・アーカイブ化に必要なメタ情報〜メタ情報の構成と映像資料〜
    田中美喜
    <概要>
     世界遺産白川郷は、これまで多くの資料の収集、撮影、記録が進められ、特に映像の他に、GPS(位置、高度、時刻)、気温などメタデータの利用が可能になってきた。そこで、文化の伝承、文化活動、さらに伝統文化の教育での利用として、これらの情報をどのようなメタデータ構成で管理すべきか、検討した結果を報告する。

    (一般研究5)高等教育改革

    5I5 遠隔授業におけるメッセンジャーソフトの活用事例―高大連携取り組みの一事例―
    喜多恵
    <概要>
     高等学校教科「情報」において、インターネット技術が現在どのような可能性を持ち始めているかを示す目的として、実験的意味も兼ね大学からの遠隔授業を行った。テレビ会議システムを基礎とした、方式の異なる遠隔授業を3大学と行った。方式の紹介と、授業への適応における方式の相違から起因する問題点の考察を行う。

    (一般研究7)デジタル・アーカイブの制作と利用(2)
    7I2 地域文化・歴史のデジタル・アーカイブ化とそのメタ情報
    竹中洵治
    <概要>
     デジタル・アーカイブ化が容易になってきた現在、ごく普通の人でも少し学習すれば記念誌や地域史がデジタル・アーカイブできるようになってきた。ただ、ある程度の知識や技術は必要である。中でも一番大きなウエートを占めているのがデータに付随する二次情報である。これを初めから作成するのではなくある程度フォーマットを決めておく。この具体例を身近な町内の町内史で示し、今後の参考になると思われる案を提示する。

    7I3 長良川のデジタル・アーカイブの多様な活用を目的とした構成〜文化活動、教育、文化継承等からの検討〜
    成瀬育美
    <概要>
     地域文化のデジタル・アーカイブ化は、最近の映像のハイビジョン化、GPS(位置データ、時刻、高度)、温度、多地点などの撮影の方法が開発されだした。そこで、新しい資料の収集・構成に文化継承、文化活動、教育の視点からデータの組み合わせを検討し総合的な記録の方法、およびその実践について報告する。

    7I4 デジタル・アーカイブにおける映像撮影の課題〜文化の伝承を目的とした撮影記録の条件〜
    馬場康成
    <概要>
     文化を伝承していく上で今後の重要な資料となるデジタル・アーカイブは、これまでの撮影メディアと違い、正しく次世代に文化を伝承するという課題がある。デジタル・アーカイブとして永く後世に遺される撮影記録とする為の方法について、これまでの記録撮影との具体的事例を踏まえて報告する。

    7I5 文化活動のデジタル・アーカイブ化のための動画、静止画の撮影の課題〜メタデータの構成と利用方法について〜
    宋晨怡
    <概要>
     文化活動の記録は、ビデオカメラ、デジタルカメラが主であったが、GPS等デジタル関連情報の利用、新しい撮影記録の方法が利用できるようになってきた。特に、新しい撮影方法のデジタル化は、自然、文化財、文化活動などのデジタル・アーカイブの撮影方法として重要になってきた。今回、その適用について試行したので報告する。

    7I6 地域文化資料の総合的なデジタル・アーカイブの構成の課題〜世界遺産“五箇山”のGPS、全方向、多地点等の利用〜
    大木佐智子
    <概要> 
     地域文化資料の総合的なデジタル・アーカイブの構成は、これまでの紙、フィルム、ビデオ、文字によるメタ情報等の記録から位置情報、時刻、資料の環境情報等のデジタル計測等により、文化の継承、教材等の創作活動に対応できるようになってきた。今後は、資料の体系化が必要となると考える。そこで五箇山地域での試行について報告する。