美濃焼探検をしようと思ったきっかけ
  ぼくが住んで多治見市は美濃地方と言い、「美濃焼(みのやき)」でとても有名な街です。

 実は、ぼくがこの『美濃焼』について初めて知ったのは、しんせき(お父さんのいとこ)のおばさんが、多治見市市之倉(いちのくら)にある「幸兵衛窯(こうべいがま)」に勤めていて、以前見学をさせてもらったことがきっかけでした。

 それは今から3年前で、ぼくが小2のときでした。「ラスター彩(さい)というきれいな焼き物のことをすごく覚えていたからです。

 ぼくは5年生になり、もう一度「幸兵衛窯」に行って「ラスター彩」や「美濃焼」について調べてみようと思いました。

 親戚のおばさんは、とても親切に「幸兵衛窯」や「美濃焼」について教えてくれました。

 「幸兵衛窯」は、5代目故加藤幸兵衛先生(人間国宝)、加藤卓男先生(人間国宝)、7代目加藤幸兵衛先生という親子3代の作品やその集めた作品を紹介したり販売する記念館になっています。

 特に加藤卓男先生について詳しく知ることができました。

 加藤卓男先生は、36歳の時にフィンランドに留学し、その後イランのペルシャ陶器と出会ったそうです。「史上最高の芸術ペルシャ陶器が今まったく全世界に途絶えている。」ということで、研究を始めることにしたそうです。

 加藤卓男先生は、「ラスター彩」という15世紀から誰も作ることができなかったペルシャ陶器をが復活させたことで有名です。

 左右の画像が「ラスター彩」です。ぼくは左側の作品がとても好きです。

 

 窖窯(あながま)がありました。9月になると作品をこの窯で焼くそうなので、ぼくも見せてもらう約束をしました。

 この窯で三日三晩で焼き上げるそうです。

 市之倉の親戚のおばさんに頼んで、「幸兵衛窯」の焼き物工場を特別に見学させてもらいました。
 見学させてもらい、とてもビックリしたことは、手作りで1つ1つの焼き物をすごくていねいに作り上げていることです。上絵や下絵を描くときも、3度塗りをする物もあるそうです。

 売られている焼き物の値段は、ぼくのおこづかいで買えるような安い物ではありませんが、これだけ心をこめて手作りで作品を作り上げているので、このような値段がつくのは当然だと思いました。

 市之倉のおばさんが、焼き上がった「ラスター彩」のお皿をみがかせてくれました。

 とてもびっくりしたことは、窯から焼きあがった「ラスター彩」のお皿の仕上げをするために、スチールウールだわしを使って強くこすることでした。

 何度も強くこすっていくと、金色にかがやく「ラスター彩」があらわれてきました。とても感動しました。

 見学を終えた後、「幸兵衛窯」で焼かれた器でお茶をいただきました。

 実際に売られている同じ器でお茶が飲めて、大満足しました。

 3年ぶりに「幸兵衛窯」に来てみて、昔からの美濃焼だけでなく、現代の美濃焼の作品まで知ることができ、もっともっと「美濃焼」を調べてみたくなりました。