<開催の様子>
後 援   NPO法人日本デジタル・アーキビスト資格認定機構
開催日  平成20年9月6日(土)
開催場所 岐阜女子大学 文化情報研究センター6階 大ホール
        【岐阜市明徳町10番地 杉山ビル6階】

 

 伝統文化を、現在と次世代の人々のために伝え、残していくための有効な手段である「デジタル・アーカイブ」は、「今を発見」し「新しい創造を生み出す」という大きな役割を持っています。
 伝統文化は、次世代を担う子どもたちの育成、観光の支援、さらにその継承が、重要な課題であります。
 とくに我が国は、新学習指導要領に伝統文化の尊重が重視され、さらに7月1日に総理大臣に答申されたように多分野でアーカイブが重要とされています。
 このたび、国立科学博物館長(元文化庁長官) 佐々木正峰氏、および世界遺産など伝統文化にかかわる方々をお招きし、以下の通り、開催させていただきました。
 ぜひ多数の方々にご参加いただき盛大に会を開催することができました。
 
 開催の様子を報告いたします。


司会:三宅 茜巳 岐阜女子大学 教授


 藤里 明久氏 毛越寺 執事長(岩手県平泉)
 


  村上 忠兵衛氏 五箇山村上家 当主
 

 和田 正人氏 白川郷和田家 当主
 


 若宮 多門氏 長滝白山神社 宮司
 

司会:後藤 忠彦 岐阜女子大学 副学長

「地域の伝統文化をいかに継承するか」
 佐々木正峰氏 国立科学博物館長 (元文化庁長官)

 

 

 
「伝統文化の継承とアーカイブ・観光・教育の今後の課題」
コーディネータ
後藤忠彦   岐阜女子大学 副学長
パネラー 佐々木正峰氏 国立科学博物館長
藤里明久氏  毛越寺 執事長
和田正人氏  白川郷和田家 当主
村上忠兵衛氏 五箇山村上家 当主
若宮多門氏  長瀧白山神社 宮司

 

 

 

 

 

 
<ご紹介>
佐々木正峰氏 国立科学博物館長、元文化庁長官、元文部科学省高等教育局長
世界遺産など、地域の伝統文化の継承は、社会の急な高度化・変化にともない、は大変重要な時代になってきました。そこで、文化庁長官として、多くの文化の発展・継承に携われた佐々木正峰国立科学館長様に「地域の伝統文化をいかに継承するか」の講演をお願いいたしました。各地域の伝統文化の継承は、新しい学習指導要領でも重視され、また、観光・地域の活性化などますます重要となってきました。

藤里明久氏 毛越寺執事長(岩手県平泉)
 平泉の毛越寺は、現在、世界遺産の申請もすすめられている藤原氏ゆかりのお寺であります。12世紀末には、40の堂塔、500の禅坊があったとされ、旧暦の1月20日の新春祈願の祭礼には、常行堂で「延年の舞」が奉納されています。
 岐阜女子大学文化情報研究センターでは、毛越寺様のご好意で、1月20日に奉納される「延年の舞」を全てハイビジョンで撮影・記録し、保管しております。藤里様にお話しいただきました9月6日(午前中)に、「延年の舞」のデジタル・アーカイブ化されている記録映像をご紹介いたしました。
「延年の舞」を常行堂別当の大乗院住職として代々受け継がれてきた藤里明久毛越寺執事長様から貴重なお話をお聞かせいただきました。

世界遺産“白川郷・五箇山”
 世界遺産の白川郷・五箇山には、我が国を代表する合掌造りが残り、現在もなお、住まわれている合掌造りの家々があります。そこには今日、私達が忘れかけ、気づいた互いを助け合い生活する本来の人としての姿″が「結」として残っています。
また、この地方には「こきりこ」「春こま」などの多くの伝統芸能をはじめ、行事が受け継がれ、伝統文化の里とも言えます。世界遺産として伝統文化を守る人々のお話をお聞かせいただきました。

白山文化
 白山を中心に昔から、岐阜、石川、福井からの登口(三馬場)があり、文化が栄えてきました。その歴史は、本年10月に石川県側の白山比盗_社で、2100年祭がなされるように、古くからの伝統文化がある地域です。
 とくに、長瀧白山神社(岐阜県郡上市)は、毛越寺と同様に「延年の舞」が毎年1月6日には奉納され、多くの国宝、重要文化財、文化が継承されています。また、この地域には、郡上八幡、白鳥などには、踊りを始め、多くの伝統芸能・文化が受け継がれています。